私は45歳の主婦です。
口臭と言えば、まず真っ先に浮かんでくる人物がいます。
それは私の母なのですが、母は歯医者にはあまり行くこともなく、歯磨きもかなり適当だし、歯に対してどちらかというと無頓着なタイプの人間です。
ですから、口臭持ちだということすら、おそらく本人はわかっていないのだと思います。
この母のニオイが気になり始めてからでしょうか、私は周囲の人間の口臭にはかなり敏感になってしまいました。
その中でも、元カレの口臭はたいしたものでしたね。笑
彼の口のニオイを初めて感じたのは、彼が結構な量のお酒を飲んだ後に、いびきをかきながら寝た翌朝でした。
確かにこのときが最初のきっかけとなりましたが、それ以後も会うたびに彼の口臭が気になり、私は次第に会うことにためらいを感じ始めたのです。
ある日、とうとう「うわぁ、このままではキスするのもまずい!」と思った私は、彼への対処法を色々と考えてました。
もちろん、口臭のことをそのまま伝えられると不機嫌になるだろうと思ったので、かなり遠まわしの言い方をして私の思いを伝えました。
とにかく私は彼の口臭をどうにかしないと、このままではお付き合い自体が危機に陥るとさえ思ったので必死だったのです。
彼に提案した口臭対策のひとつは、まず歯磨き粉を強力なミントタイプのものに変更して、必ず一日3回、丁寧に長めにブラッシングをすることでした。
以前の彼は、母と同じく、かなり口内環境において無頓着な人だったので、手始めとして歯磨き粉の指導から始めました。
「この歯磨き粉ね、すごくリフレッシュ感があって私の友人の中で大人気なの!使ってみてよ。たぶん癖になるから」と言う感じで攻め寄りました。
そして極めつけは、「あのね、歯磨きは食後5分以内じゃないと虫歯菌がウジョウジョ増えるんだって。気持ちわるいよね~。だから早めに磨かないと意味ないんだって」というアドバイスもさらっと加えました。
口臭対策のふたつめは、「フロスの定期的な使用」と「うがい薬を使う」ことでした。
驚いたことに、彼はこれらを使ったことがなかったのです。
仕方がないので、私の判断でこれらアイテムは揃え、彼にプレゼントしました。
とにかく彼は経験したことがないものを経験するのが好きな人だったので、これは結構喜んで使ってくれていたようです。
そして最後の対策としては、規則正しい日常生活を送り、栄養バランスを整えて胃腸環境を改善するということでした。
彼の生活スタイルはかなり不規則で、夜遅くまで食べたり飲んだりと夜更かしするわ、野菜はあまり食べないわと、口臭予防を阻害する生活そのものでした。
他人の生活スタイルを他人が矯正するのは至難の業です。
しかし、これを矯正しないと口臭予防効果が薄れると思った私はある対策をとりました。
それは、彼に夜会ったときに、「なんだか今日、ちょっとニオイが違う気がするけど、何食べたの?昨日は何時に寝た?」とまず聞くのです。
それから「道理で息のニオイが出てしまうわけね。せっかくの男前も台無しだね」と彼を上げているのか下げているのかわからないような文言で彼の口臭への気付きを促したというわけです。
このような様々な対策をとっていましたが、やはり最終的には本人の意思次第なんですよね。
そのおかげかずいぶん改善されたように思います。
今はどうなっていることやら、とふと過去を振り返っては微笑んでしまいます。